遂に2期目のファントムプロジェクトがスタート
醸造家の育成を目的としたプロジェクト、普段は各ブランドを背負う醸し人たちが匿名を条件に自社の業務が終えた後密かに集まり醸す技術研鑽のための秘蔵酒造り
まさにファントム
企画した時は移動距離や労力、性格・・・何よりそれを許諾してくれる施設(酒蔵)など、多くの難題要素を現実に出来るとは思いませんでした。
しかし、私が思う未来の酒造りにおいて技術の発展だけではなく、醸造設備の発達や飛び交う情報網の中から移籍する蔵人も多数存在・・・
蔵元の方針も選択する時代に突入し、用途様々でバラエティ豊かな商品が世に登場するようになってきました。
気をてらった商品を販売することも大事ですが何より未来永劫自社の目的とする商品を醸してゆける醸し人がとても重要であると悩む蔵は多く
蔵人は逆に経験を求めて移籍するものを多数いるのが現状です
色んな悩みや蔵に対する愛、未来の酒造りにおいてこの無理難題であり夢のようなプロジェクトである企画に賛同してくれる蔵が現れ、
第1期はなんと6蔵が参加し合計約20名の醸し人が4種の課題に向けて醸したのです。
最初の醸造所として使用許可を快諾いただいたのは愛知県が誇る名醸蔵「関谷醸造」さん
心からこのプロジェクトの趣旨に賛同し協力をいただけたことに感謝しております
それは壮絶な造りでした。
初めて造る環境は発酵も吸水も、手探り状態・・・ここでは経験や知識、諦めないという根性論も大事になってきます。
特にキモト造りや貴醸酒は経験したこともない醸し人も多く、短い期間ですが多くの確かな経験や知識を得てプロダクトが完成しました。
その詳細はこちらから↓
そして、遂に4月より第二期目がスタートします。
ご協力いただく醸造所は二兎で現在大ブレイク中の蔵「丸石醸造」さんになります。
丸石さん、本当にありがとう。
今回は前回のプロジェクトで最も評価が高かった貴醸酒に注目し
狂った貴醸酒を造ってみようとなりました。
今回は1蔵増えて、7蔵!
その全ての蔵の酒を蔵人が話し合いながらアッサンブラージュして
貴醸酒を醸すことになりました。
ベースとなる酒米は夢山水、精米歩合50%になります。
また仕込む水も7社から持ち込みブレンドするという究極の貴醸酒が醸されます。
すでにビビっております。
一体どんな酒になるのか???お楽しみに。
この写真は2期目の醸造所として使わせて頂きたいとプレゼンする時の写真です
この日は参加者全員が集まり醸造設計や醸造設備の説明、蔵のクセや様々な工程についての詳細を詰めました
原料も参加蔵が精米してくれたものを持ち込み使用米は夢山水で50%精米として納品いただき品質の確認作業も入念に
前回の造りでも本当に重要だった製麹室です、蔵によって設備環境などが変わる為に入念にチェック
こういった光景が未来の天才をつくる・・・設備の改良や自社の技などを話し合いながら技術研鑽の意見交換などもよく見られます
そして今回の目玉である各蔵が自慢の酒を持ち寄りアッサンブラージュ・・・これはかなりの時間がかかりましたが納得のいくブレンド率が決定しました